
公開:2023年09月16日
フリーマガジン「Alku Tokyo(アルクトーキョー)」、10月には秋号の発行が控えています。
朝晩は涼しくなりましたが、昼の陽射しはまだまだ厳しい日もあります。気温が下がった時期に水分補給が減り、熱中症となってしまうケースも多いのだとか。街歩きの際はしっかり水分補給しましょう。
今回は、夏号の24時間券さんぽページでも紹介した日本橋の周辺を、「橋」歩きしてみました。日本橋川に架かるほかの橋にはどのような特徴があるのかをリポートしてみます!
五街道の起点・日本橋の隣にも魅力的な橋がいっぱい

夏号の24時間券さんぽのページでもテーマとなった「橋めぐり」。
その中でも日本橋は東京の象徴的な存在として多くの人が行き交う場所にもなっています。元は江戸城のお濠跡ということもあり日本橋川に沿って多くの橋があります。
歩ける範囲内でいくつもの橋が楽しめるエリア、ということで今回は日本橋から西に向かって川沿いを歩いてみましょう!
最初に出会うのは西河岸橋と一石橋

日本橋から西を向くと、すぐに次の橋が見えます。川沿いに歩けない場所もありますが、それほど遠ざからずに次の橋にたどり着くことができるでしょう。

こちらが西河岸橋。
こちらの西河岸橋(にしがしばし)、このあたりの日本橋川の右岸側が「日本橋西河岸」という町名だったため、この名称となったようです。現在は日本橋1丁目と八重洲1丁目となっていますね。


さらに進むと、「一石橋(いちこくばし)」が見えてきます。
こちらは外堀通りに架かっている橋です。頭上には首都高速都心環状線の高架が横切っています。
現在はスチール橋ですが、当時の写真パネルでは見事なアーチ橋だったことがわかります。

半蔵門線に沿って架かる常盤橋

一石橋を半蔵門線・三越前駅側に渡り切ったところ、ちょうど交差点が駅の場所になっています。
大手町方面に向かってL字に折れるように架かるのが「常盤橋(ときわばし)」となります。
江戸時代は「大橋」と呼ばれていた時代もあったのだとか。その後、関東大震災の復興計画によって、現在のアーチ橋が架けられました。

横から見ると重厚さが際立っています。
2011年の東日本大震災の影響で石にズレが生じ、2013年から2021年までの7年間、修復工事が行われていました。車が通れるようになったのは、つい最近のことだったのですね。



上流側と下流側で、親柱の雰囲気が違いますね。
大手町方面に渡り切ってみると……。


渋沢栄一の銅像に出会いました。2024年に発行される新紙幣の顔ですね。
この一帯は常盤橋公園として整備されていますが、さらに進むと……。

広い場所に出てきました!
奥には新しい橋が見え、両脇には石垣がそびえています。
こちらの橋は「常磐橋(ときわばし)」。
「さっきの橋も”ときわばし”じゃなかった?」となりますよね。
名称を確認し直してみると、三越前駅側に架かっていた橋が、常「盤」橋、この渋沢栄一像の進んだ先にあるのが、常「磐」橋ということなのです。

こっちは常磐橋。
江戸城の正門であった常盤橋門があった場所として、現在は「常盤橋御門跡」になっているこの場所。
幾度かの架け替え・復元を経て、明治時代には木製から現在の石造りの橋に架け替えられました。
この常磐橋を渡った反対側には、日本銀行本店があり、渋沢栄一像があることに誰もが納得できる位置関係になっていますね(渋沢栄一は15代将軍の徳川慶喜の幕臣として支えた後、実業家として日本初の銀行を創業)。

常盤橋と常磐橋、どちらからも日本銀行本店が見えます。
ちなみに2つの”ときわばし”の字の違いについてですが、
「盤」の字が、常盤橋門など正式名称として使用されていましたが、字に使われている「皿」が割れやすく縁起が悪いとのことから、より丈夫な「石」の字を用いた「磐」を採用したとのことです。
人だけが通れる方が「磐」の字が入っている常磐橋、両方通れるのが常盤橋と覚えておくと良いでしょう。
さらに先の橋にもいってみましょう。
3つ目の常盤橋

常磐橋から、さらに川沿いに進むとグリーンの橋が見えてきました。
平仮名で「しんときわばし」と書いてあります。
「タイトルに"3つ"って書いていたけど2つしか登場していないのでは?」と思われた方もいらっしゃるでしょう。
そうです、こちらが最後に紹介する「新常盤橋」です。

新常盤橋は、頭上に首都高速都心環状線や新幹線の高架があり、江戸時代には無かった比較的新しい橋なのだそうです。
三越前駅から、「常盤橋」→「常磐橋」→「新常盤橋」という順で覚えておくと良さそうですね!
最後に「常盤:ときわ」の言葉の意味を調べてみましたが、「常にかわらないもの」、「常緑樹がいつも青々としている様」、「変わらない岩」を指す言葉として、永く繁栄するために願いが込められた名称だったのですね。
まとめ 〜東京は橋の宝庫
今回は日本橋から西側に歩いてみました。
皇居を取り囲むお濠から、神田川や隅田川など、東京は橋の宝庫といえます。
これから秋を迎え歩きやすくなりますので、メトロ駅を起点とした橋歩きをしてみてはいかがでしょうか?
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ライター

AlkuTokyo編集部
東京メトロで発行するフリーペーパー『Alku Tokyo』、WEBサイト『AlkuTokyo.Web』の編集部です。毎日、東京をおもしろく駆け回っています。
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