八丁堀駅からすぐ。亀島川沿いのロケーションが魅力のパン屋さん

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東京メトロ日比谷線・八丁堀駅から徒歩約4分。


オフィスビルの合間を流れる亀島川沿いに店を構えるのが「Cawaii Bread & Coffee(カワイイブレッド&コーヒー)」です。


亀島橋の上からも、ビビッドなピンク色の外壁と白いパラソルが印象的なので、すぐに見つけられるはず。せり出したテラス席でのんびりパンを頬張るお客さんの姿も見られ、なんとものどかな雰囲気です。

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店内の半分を占めるファクトリーで毎日焼き上げられるパンたち

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元は印刷所だったというこぢんまりとした店内に入ると、店舗の半分以上を占めるガラス張りの広い工房の中で、職人さんがパン作りに勤しんでいました。

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販売されるパンは、常時15〜20種類。どれも体に負担の少ない素材で作られた飽きのこない味わいが特徴。購入したパンは店内のトースターで温めることもできます。

店頭のカウンターで購入します

店頭のカウンターで購入します

食パンやバゲットなど、シンプルでどんな料理にも合うパンから、サンドイッチなどの惣菜パン、デザートパンまで展開されています。

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「クロワッサン」(左・340円)と「パン・ア・ラ・ポム」(中央・400円)「オーガニックティ/ダージリン」(右・490円)

「クロワッサン」(左・340円)と「パン・ア・ラ・ポム」(中央・400円)「オーガニックティ/ダージリン」(右・490円)

人気は「クロワッサン」(奥・340円)と「パン・ア・ラ・ポム」(手前・400円)。


クロワッサンは国産発酵バターと低温殺菌牛乳を使用し、濃厚な風味と歯ごたえが魅力。パン・ア・ラ・ポムは、減農薬りんごと有機グラニュー糖を使用した自家製プリザーブがほどよい甘みと酸味を感じさせます。


そして、なんといっても晴れた日のテラス席が気持ち良い! 運河のゆっくりとした流れを眺めるシチュエーション、パン屋としては珍しいですよね。

自家培養発酵種を使い一晩寝かせてつくるバゲットとバタールは、国産小麦のコクと甘みが感じられる複雑な味わいで最近人気

自家培養発酵種を使い一晩寝かせてつくるバゲットとバタールは、国産小麦のコクと甘みが感じられる複雑な味わいで最近人気

かわいい柄の壁紙!

かわいい柄の壁紙!

イートインスペースは、テラス席のほかに店内のカウンター席が6席。


壁紙はウィーンのカフェをイメージしたアラベスク柄を、このお店のリノベーションを手がけた西沢立衛建築設計事務所がオリジナルでデザインしたというこだわりぶりです。

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商品から立地、内装にいたるまでこだわりの詰まった「Cawaii Bread & Coffee」。一体どんな想いで始まったのでしょうか。店主の原田環(はらだたまき)さんに伺いました。

店主の原田さん

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気がついたらパン作りと本作りの二刀流になっていたという原田さん。


抱えているのは、お店のリノベーションを手がけた西沢立衛さんが設計したGarden & Houseという住宅の写真集『私の秘密の花—西沢立衛のGarden & House』。


撮影を写真家の鈴木理策さんにお願いしてつくった自社レーベルTrue Ringの本です。




ーーーーよろしくお願いいたします! 八丁堀というちょっぴり渋い場所に、こんな素敵なお店をオープンさせようと思ったきっかけから教えてください。


原田さん「じつは私はこの付近をオフィスにして、アート・デザイン系の編集プロダクションをしていたんです。ですが出版不況がますます深刻になってきたので第2創業で補おうと思ったのです」。


ーーーーもともとは、まったくの別業種をされていたのですね。


原田さん「そうなんです。八丁堀あたりって、居酒屋や昭和な雰囲気の喫茶店ばかりでしょう? おしゃれなカフェやベーカリーなんてほとんどなくて。どうせだったら、自分の食べたいものを、自分の好きなスタイルで、馴染みのあるこの土地でやってみようと思い立ったんです」。


ーーーー“自分の食べたいパン”とはどのようなものだったんですか?


原田さん「自家製の発酵種からつくる、添加物のない正統派のパンです。いわゆる日本の産んだジャムパンや焼きそばパンみたいなものではなくて、ヨーロッパの人たちが好む、ワインやお料理に合わせられるようなパンが作りたくて」。


ーーーー未経験から作り始めるのは大変ではなかったですか?


原田さん「もともとはオーナーとして携わるはずが、いつのまにか自分が修行を積んでパン職人になっていました(苦笑)。小麦粉と水だけで作る、このサワードゥ・ブレッドの発酵種を育てあげるまでに5年掛かりましたから、やっぱり苦労はしましたよ。ようやく最近、常連さんに『味が安定しておいしくなったね』と言っていただけるようになりました」。

サワードゥ・ブレッド

サワードゥ・ブレッド

ーーーーパン以外にも、こだわっている点があれば教えてください。


原田さん「コーヒーにはこだわっていますね。京都のオオヤコーヒアソシエイツから月代わりで届く豆を使って、エスプレッソを基本にアメリカーノやラテを提供しています。豆の個性やその日の天候に応じてマシンを調整しながら、パンとのマッチングを意識しています。チーズや乳製品も、岡山のフェルミエである吉田牧場さんから新鮮なものを仕入れています」。


ーーーーおしゃれな内装も含め、なぜそこまで徹底的にこだわっておられるのですか?


原田さん「やっぱり、もともとの仕事柄でしょうか。編集者ってとにかくいたるところから情報を集めるのが仕事なんです。すると、どんなものが良いのか悪いのか、自分の好みもはっきりとわかってくるんですよ。それが私の個性となって、お店のこだわりにもつながっているんでしょうね」。


ーーーー原田さんの仕事ぶりが、パンの味に凝縮されているのですね。納得です。

お店中にみられるこだわりの数々

編集およびアートライターの仕事で知り合ったアーティストたちの作品が飾られている。写真は現代美術作家、廣瀬智央氏の作品

編集およびアートライターの仕事で知り合ったアーティストたちの作品が飾られている。写真は現代美術作家、廣瀬智央氏の作品

日本人にとっては、「パンといえば朝ごはんに食べるもの」といった印象が強いかもしれませんが、原田さんは「ぜひ、夕ご飯のお供としてパンを食べる習慣を持ってみてほしい」と話します。


「Cawaii Bread & Coffee」で作られるシンプルながらも、うまみの詰まった全粒粉パンやサワードゥ・ブレッドは、シチューやステーキ、ワインにぴったり合います。それを知っているファンのなかには、日本に住むヨーロッパの方も少なくないそう。


ありきたりな惣菜パンや菓子パンに飽きた方は、「Cawaii Bread & Coffee」が作るこだわりのパンの味を、一度たしかめてみてはいかがでしょうか。


お店のすみずみに目を凝らしてみると、販売されているグッズも厳選されたものばかりですよ!

Cawaii Bread & Coffeeのオリジナルトートバッグ。ブランドミッション「パン、コーヒー、よい一日。」という言葉をあえて日本語で縦書きに

Cawaii Bread & Coffeeのオリジナルトートバッグ。ブランドミッション「パン、コーヒー、よい一日。」という言葉をあえて日本語で縦書きに

無農薬のEXVオリーブオイルやバルサミコ、有機フルーツスプレッドなどとともに、運営母体であるカワイイファクトリーが手がけるアートブックなども販売している。

無農薬のEXVオリーブオイルやバルサミコ、有機フルーツスプレッドなどとともに、運営母体であるカワイイファクトリーが手がけるアートブックなども販売している。

店主お気に入りの八丁堀エリアのショップ

最後に、原田さんに八丁堀エリアのオススメショップを聞いてみました。


原田さん「お店から八重洲通りを東京駅方面に向かうと、自分好みのアートギャラリー『プラグマタ』さんがあります。ギリシャ人の店主さんとも仲が良くてうちに食べに来てくれたりします。雰囲気のあるビルの1室に美しい器がたくさん揃っていますよ」。


原田さん、ありがとうございました!!

【パン屋さん連載 #02】川沿いテラスでゆったり過ごせる「Cawaii Bread & Coffee」_1507779
プラグマタ

店舗情報

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Cawaii Bread & Coffee
  • 住所

    中央区八丁堀2-30-16 T&Yビル1F

  • TEL

    03-3523-5040

  • 営業時間

    8:00〜17:00(ドリンクL.O. 15:00)
    休憩 10:00〜10:45(土日祝は通し営業)

  • 定休日

    月・火曜日

  • URL

    https://www.cawaiibreadandcoffee.com/

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本記事内の情報に関して

※本記事内の情報は2024年05月28日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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