
公開:2024年06月27日
人形町駅から日本橋方面に向かう途中にある堀留児童公園。
公園にぴったり並ぶビルの1階にある『パークレット』は、朝から多くのパン好きが訪れる人気店です。大きな窓から見える公園を眺めながら、自然酵母のパンを味わえるお店に迫ってみました。
店内にある様々なスペースにも注目ですよ!
ビルの1階にあるカフェベーカリー


東京メトロ・人形町駅から7分ほど歩いたところにある『パークレット』。店名にも含まれている立地が特徴的なお店です。
堀留児童公園(日本橋小舟町)にぴったりと寄り添うように存在しており、まるで「公園の中にパン屋さんがある?」と錯覚してしまうほど。とても贅沢な空間なのです。
取材当日は梅雨らしい天気でしたが、そんな天候はお構いなしと言わんばかりに次々とお客さんが吸い込まれていきます。どんな方が多く訪れるか、スタッフの方に聞いてみると、最近では周辺ホテルに宿泊している外国の旅行客や、パン好きで情報通な女性の方が目立つとのこと。
もちろん地元の常連さんや、近隣のオフィスで働くビジネスマンなどもよく立ち寄るそうで、ランチどきにはイートインを目指してきた方たちでお店の前に列ができることも珍しくないと言います。



ギャラリーや大きな木のテーブルでゆったりと食事ができる

店名の『パークレット(Park-let )』には、"小さな公園”や"憩いの場”、"坪庭”といった意味があります。
公園の一部のように、誰にでも開かれた空間として幅広い層のお客さんに利用される場所になって欲しい、という願いが込められています。
そんな想いを汲むかのように、店内にはいくつかの素敵な仕掛けがあります。真っ先に目が行くのは、床から天井まである大きな掃き出し窓。公園と店内の雰囲気に見事な一体感を生み出すこの演出は、とても"粋”ですよね。
また、窓の前に置かれたケヤキの大木で造られた大きなテーブルも印象的。公園の緑を眺めながら天然のテーブルを囲み、その温もりに触れることができます。
そして来店客をワクワクさせるのが、ひとつ奥まったスペースに設けられたギャラリー「堀留画廊」です。通常のイートインスペースなのですが、壁には著名なフォトグラファーによる写真作品が展示されており、それらを眺めながら食事を楽しむことができるのです。
作品はときどき入れ替わるそうなので、それを狙って来店するのも楽しみ方のひとつかもしれません。



カウンター前のグローサリーでは、自家製のジャムやナチュラルワインを購入することができます。パンのお供に、あるいはちょっとした手土産の購入にもぴったり。
イチオシのメニューを紹介!

厳選されたパンだけに品目を絞って製造している『パークレット』。基本的には、小麦粉・水・塩・酵母のみでつくられる「サワードゥ・ブレッド」1種類を、毎日大切に焼き上げています。
特徴は、皮が薄くパンの部分が多いこと、またどんな食材とも合うように酸味が抑えられていることだそう。このサワードゥ・ブレッドは「丸いカントリーブレッド」(スモール/1,250円、ラージ/ 1,800円)として販売されており、切り口から水分が抜けてしまうのを防ぐためにホールのみの取り扱いとなっています。
店内では、カントリーブレッドにアレンジを加えたトーストやサンドイッチとしていただくことができます。どのメニューもフレッシュで旬な食材をパンに合わせ、過度な味付けはせずに素材の味をしっかりと感じられる点が特徴です。

「アボカドデュッカトースト」(1,200円)

「リコッタチーズとアーモンドのトースト」(800円)
なかでも人気なのは、「アボカドデュッカトースト」(1,200円)。マッシュされたアボカドペーストに塩とレモンとオイルで下味がつけられ、パンの上にたっぷりと塗られています。まぶされたミックススパイス・デュカがアクセントになり、しっかりとしたアボカドの素材の味を堪能できる一品です。
「リコッタチーズとアーモンドのトースト」(800円)には、自家製のリコッタチーズが使用されています。味付けはオリーブオイルと蜂蜜、そして上からソルトフレークが振りかけられています。口に入れたとたんフワッと溶けてしまうほど軽い食感のチーズがやみつきになりそうです。

パンのほかには、ペイストリー(焼き菓子)が豊富にラインナップされています。自家製のブラウンシュガーを使用したマフィンやスコーンは、家庭的なレシピで丁寧に焼き上げられ、トッピングや具材を惜しみなく贅沢に使用している点がポイントです。
ちなみにガラスケースの奥に見える大きなパンが「丸いカントリーブレッド」です。
『パークレット』ができるまで

ケイト氏(Kate Jaksich)と、ジェイジェイ氏 (Jerry Jaksich) ( Photo by Max Houtzager )
『パークレット』は、サンフランシスコで人気の『タルティーンベーカリー(Tartine Bakery)』を担うタルティーンレストラングループの経営に携わったケイト(Kate Jaksich)と、カリフォルニアキュイジーヌを確立した名店『シェパニース(Chez Panisse)』で経験を積んだジェイジェイ (Jerry Jaksich)夫妻の監修のもと、2021年11月にオープンしました。
『タルティーンベーカリー』は、パン好きにとっては知る人ぞ知る名店。その味を継承するベーカリーが日本に上陸すると知り、オープン前の段階から楽しみに待っていたファンも少なくないそうです。
サワードゥ・ブレッドへの熱意はもちろんのこと、懇意にしている農家から仕入れた野菜、地球環境に配慮したコーヒー、ナチュラルワインなどにこだわりながら、「日本で本当においしい天然酵母の店をつくりたい」という夫妻の思いのもと始まった『パークレット』。
いまでは信頼できるベイカー(パンを焼くスタッフ)たちが、気候やその日の天気に合わせて発酵種をコントロールし、ベストな状態で美味しいパンを提供できるまでに成長しています。
まだ『パークレット』未体験のAlku読者に向けて

内装のいたるところにかわいい配色
『パークレット』の想いは、「人々の生活の一部となるようなお店を目指したい」。
地域やコミュニティを大切にしながら、多くの人たちの憩いの場としてあり続けたいのだと、スタッフの方が話してくださいました。
初めての方も、公園にぶらりと遊びに行くような感覚で、ぜひ気負わずに来店してみてはいかがでしょうか。
明治公園店もオープン!

Photo by Akira Sakuma
2024年4月19日、都立明治公園内にできた複合型フードホール『Meiji Park Market』の中に、『Parklet / Parklet Kiosk』がオープンしました。
こちらのお店でも人形町のお店と同様のメニューを味わうことができます。東京メトロ銀座線・外苑前駅から徒歩約10分。明治神宮外苑や国立競技場を散歩する際に立ち寄るのも良いですね。
『Parklet / Parklet Kiosk』
住所:新宿区霞ヶ丘町5-7 都立明治公園内A棟 1F
店舗情報
- パークレット
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住所
中央区日本橋小舟町14-7 ソイル日本橋1F
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TEL
03-3527-2627
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営業時間
8:30~18:00
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定休日
なし
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URL
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※本記事内の情報は2024年06月27日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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