
公開:2025年05月27日
江戸川橋駅から神田川が流れる目白通り沿いを進むと、静かな住宅街に現れるのが「Lumeto」。北欧を感じさせるイエローとブルーの壁がかわいい店内には、パンだけでなくスイーツも並び、その品数の多さに驚きます。今回はパン屋さんが少ないエリアで人気を博す存在となったLumetoのおいしいパンをレポートします。
住宅街に現れる「Lumeto」

東京メトロ有楽町線・江戸川橋駅から徒歩約13分。首都高速5号線の高架が走る目白通りの喧騒から離れた住宅街にあるのが、今回伺った「Lumeto(ルメート)」さんです。
通り掛かる人の目をひくショーケースには朝からおいしそうなパンがズラリ。11時のオープン直後から、つぎつぎにお客さんが店内に吸い込まれていきます。

イエローとブルーの内装がかわいらしい店内には、パンだけでなくオリジナルの焼き菓子やサンドウィッチ、ケーキ類、手作りのジャムまでもが所狭しと陳列されています。
パン屋さんというジャンルで語るには勿体ないほど贅沢なその品揃えに、取材スタッフもワクワクが募ります。
店主・野々田良子さんの経歴

Lumetoの店主・野々田良子さん。製菓学校を卒業したのち、有名ホテルでシェフパティシエールを務めた経歴の持ち主です。
「ホテル時代は、宴会や婚礼の席でお出しするありとあらゆるお菓子作りを経験しました。大量のお菓子を丁寧かつ計画的に作っていく技術は、今でも仕事に生かされていると感じてます」
そんな野々田さんですが、どんなきっかけでパン作りを始めたのでしょうか。
「お菓子って、ある意味自分のペースで作ることができるんです。一方、パンはもう一歩奥深い世界。酵母の発酵具合は季節やその日の天候によって変化するので、自分自身が生地によって動かされるんですよね。そんな繊細なところに興味を持ったんです」
趣味がてらパン作りを始めた野々田さんは、その後ホテルを退職してベーカリーに就職。3年に及ぶ修行を重ね、2021年9月に晴れてLumetoを開業しました。ちなみに店名の由来は、エスペラント語で「ちいさな希望」。
「開店当時はコロナ禍真っ只中。ステイホームが叫ばれ、世間のムードも暗くなりがちなタイミングでオープンを決めたので、お客様には少しでも自分の焼いたパンで希望を感じてもらいたかった。そんな願いを込めて、Lumetoに決めたんです」
オススメパン&スイーツをチェック!

「メインで取り扱うのはお菓子のつもりでしたが、気づけばパンの種類がどんどん増えていくんです(笑)」と、野々田さんの言葉通り、品数はとても豊富。
季節によって、あるいは週によってメニューに変化をつけることで、お客さんを飽きさせません。野々田さんに、Lumetoおすすめのパンとお菓子を伺いました。

「クロワッサンベシャメル&ベーコン」(421円)。発酵バターのクロワッサンにホワイトソース・ベーコンをはさみ、上にシュレットチーズを乗せて焼き上げます。「外はカリカリ・中はトロッ」な食感がたまりません。

「あんバターサンド」(313円)。ふわふわのパンの中に、自家製のあんこと北海道産有塩バターがぎっしり。甘さと塩気が絶妙なバランス。

「春キャベツと角切りベーコンのタルティーヌ」(453円・季節限定商品)。カンパーニュの上に、旬の春キャベツとベーコンのガーリックソテーがぎっしり。粒マスタードがアクセントに効いています。

「発酵バターのクロワッサン」(318円)。北海道産発酵バターをたっぷり使用したクロワッサン。トースターでリベイクするとバターの風味が際立って、いくつでも食べられそう。

「抹茶のミルクプリン」(442円・季節限定商品)。ほど良い苦味が感じられるなめらかな抹茶プリンに、あんこと生クリームが上品な甘さをプラス。

「ダブルチーズケーキ」(432円)。デンマーク産クリームチーズを贅沢に使用。濃厚な焼きチーズの上に軽やかなチーズクリームが重なり、2層の食感が楽しめます。

「シュー・クロッカン」(356円)。アーモンドのマカロン生地をのせて焼き上げたザクザク食感のシュー生地の中には、奥久慈産の卵を使ったカスタードクリームがたっぷり。
パン屋さんが少ないエリアに出店した経緯

Lumetoの立地は、駅から徒歩13分と少し遠め。駅近ではないぶん、常に人で賑わっているわけではありません。なぜこの土地での開業を決めたのか野々田さんに聞くと、「パン屋さんが多くないエリアだったから」と話します。
もともと文京区に住んでいた野々田さんは、落ち着いた地域性や穏やかな住人たちの雰囲気が気に入っていました。たとえ駅から離れていても、近隣の人たちから長く愛される地域密着型のパン屋さんを目指したかったのです。
そんな想いを胸に3年がかりでようやく見つけたのが現在の場所。もともと蕎麦屋さんだったという物件には、道路側に張り出したショーケースがあり、野々田さんはその造作にも惹かれたそう。実際にショーケースには、Lumetoイチオシの商品が陳列されています。
店がオープンする11時になるや否や、お馴染みのお客さんたちがパンを求めて続々と来店。まさに地域に愛される店として知られつつあるようです。

お店からのメッセージ

取材を通して印象的だったのは、厨房でテキパキかつ明るくコミュニケーションを取りながら働くスタッフさんたちの姿。
取り扱う品数が多いぶん仕込みや焼きの作業もハードだそうですが、技術と経験値の高いスタッフさんが野々田さんを支えながら、意欲的に仕事をしている様子がとても素敵でした。
今後の目標について野々田さんに伺うと、「まだまだ作ってみたい商品が頭の中に溢れています。パンはもちろんのこと、生菓子の種類ももっと増やしたいし、ゆくゆくはスープやデリも扱いたい」と夢は広がるばかり。今後もLumetoさんから目が離せません。
施設情報

- Lumeto
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住所
文京区水道1-5-10
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TEL
03-5844-6816
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営業時間
11:00~19:00
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定休日
月・火
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URL
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ライター

AlkuTokyo編集部
東京メトロで発行するフリーペーパー『Alku Tokyo』、WEBサイト『AlkuTokyo.Web』の編集部です。毎日、東京をおもしろく駆け回っています。
- 本記事内の情報に関して
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※本記事内の情報は2025年05月27日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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